検査治具は製品の品質管理に必要不可欠なツールのひとつで、工場や製造業の信頼にもつながる大切な用具です。0.1ミリ以下の単位で測定することが可能な検査治具は、高精度な家電製品などでは必ず用いられているもので、昨今の品質管理における水準要求の上昇も相まってあらゆる製造業者から重宝されています。部品および製品検査を行い、寸法や形状などの精度を満たしているか確認するために使用され、個体差を抑え効率的に合否判定を下してくことが可能なところが利点となっています。検査治具は用途によって種類があり、寸法用や角度用といったようにそれぞれ専門分野に区分けされているのが特徴です。
一方で全ての部品に対応している治具は存在しません。専門分野に分かれて揃える必要がある治具は、ひとつの種類の製品のみを量産する工場であれば非常にコストパフォーマンスが高いツールとなります。製造する製品の種類が多ければ多いほど、検査治具もそれぞれの用途に合った種類を揃える必要があるため必然的にコストが大きくなっていくという特徴があります。これが大規模工場の場合は負担が大きく、製品の品質管理を維持するために大きなコストを支払う必要が出てきます。
そのため工場のなかでは安い治具を使いまわしたりするケースが少なくありません。しかし安価な検査治具は測定検査が甘いことが多く、求められている品質の基準を下回る個体を量産してしまう事態につながるということになります。