電波は目に見えないものですが、電波を出すマシーンを製造しているメーカーではそれを視認する必要があります。どのくらいの範囲まで電波が飛んで、どこが最も強くなるかを計測します。電波を発する側もアンテナを大きくしたり、向きを変えてどこまで届くかを調べなければなりません。計算で求められるものはあっても、実際に作ってみると予想とは違っていたという事も研究では多いからです。

そこで、その電波を測定する検査治具を作る事になります。検査治具というのは特定の用途に向けて作られるもので、この場合は電波を測定するものです。空間なのでかざして測定していきますが、手で持ってかざすのが大変なら台座を用意してコロでも付けると楽になるかもしれません。そのように検査治具は改良に改良を重ねて使いやすくしていき、最終的には日本でそこにしかないよく分からないものに、なりがちです。

ただ、それが検査治具だとも言えるのが面白いところです。この用途にしか使えないものなので他では一切使い物になりませんが、今ここではその検査治具しか役に立ちません。計測対象がしばらく同じ形のものなら、もっと専用の機能を増やすのもいいでしょう。センターを複数箇所に設置し、一度に平面的にいくつもの場所を読み取るのもいいかもしれません。

アナログにデータを取るのではなく、データをそのままパソコンやスマートフォンに送信させて効率を上げる事も可能で、応用力を捨てれば様々な事が可能なのです。

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